北海道に行くなら効率よく周遊したい!
小樽にも行きたいけど、小樽だけでは時間が余ってしまいそう!
そんな時に小樽から30分でいける余市のニッカウイスキー工場がお勧めです。
余市はNHKの連続ドラマ小説『マッサン』の舞台となった場所としても有名です。
ニッカウヰスキー工場は急げば、往復約1時間・見学約2時間の合計約3時間で小樽から行けてしまいます!
しかも、電車やバスで難なく行けてしまうので車なしでOKです!
見学でニッカに対して理解深めれば、普段のニッカウヰスキーやニッカハイボールも一味違った楽しみ方ができるようになるでしょう。
この記事では以下の説明をして行きます。
♦アクセス方法(バス or 電車)
♦見学の予約方法
♦ニッカウヰスキー工場の魅力
目次
ニッカウヰスキー工場の概要
工場といえばキリンやアサヒのビール工場見学イメージする方も多いと思います。
ビール工場見学は、全てが自動化されていて先進的な管理をしている様子が見れます。
しかし、ニッカウヰスキー工場は全く違います。
蒸留には石炭で直火炊きを行い、貯蔵には樽を使うなど当時からの製法をそのままに残しています。
しかも、この旧世代的な製法は展示のためではなく、現役で全国に出荷される余市は全てこの工場でこの製法で作られているというから驚きです。
こんな製法で全国に流通させるほどの量を作れているのか不思議です。
しかし、ビール工場とは全然違う面白さがあります。
ニッカウヰスキーといえばNHKの連続ドラマ小説『マッサン』で色々な方に知られる様になったのではないかと思います。
(私はマッサンを見ていないので詳しくはありませんが)
ニッカウヰスキー工場は日本で初めて本場スコットランドでスコッチ(スコットランドウィスキーのこと)の蒸留技術を学んだ竹鶴政孝が開いた蒸留所です。なぜ、この余市にニッカウヰスキー蒸留所を開いたかというと、多湿冷涼な気候や自然がスコットランドに似ていたからだそうです。
蒸溜所見学では原料となる大麦の乾燥から蒸溜、製樽、貯蔵までウイスキー造りに関する主な施設を見ることができます。
また敷地内には工場機能を担う施設以外に、政孝と嫁のリタ夫人が暮らした邸宅やウイスキー博物館などもあります。これらは蒸溜所見学と併せて一般に公開されています。
特にウイスキー博物館では、ここでしか飲めない激レアなウィスキーが有料で試飲できますのでお時間がある方は是非お試しください。
ガイド付きツアー見学がお勧め
先述した様に、蒸留所を見学するには二つのパターンがあります。
「自由見学」と「ガイド付きの無料ツアー」
おすすめはガイド付きの無料ツアーです。
ガイド付き無料ツアーがオススメの理由は次の二つです。
・各施設の説明がわかりやすい!
・無料のお酒3種試飲ができる!
お勧めポイントその1
『各施設の説明がわかりやすい!』
「○○見学」って行く前は楽しみなんですけど、「ヘェ〜」で終わってしまうんですよね 🙄
理由は、ただ見てみても何がすごいのかわからないからです。
博物館やお城とかみてみても自分で長々とした看板の説明は読むと眠くなるし、読まなければ何がすごいのかわからないし楽しめない時があります。
しかし、ガイドさんが付いてくれると面白おかしく説明してくれますし、看板やパンフレットにはないレア情報も話してくれるので何倍も見学を満喫できます。
見学内容は後述するので是非読んでみてください。
お勧めポイントその2
『無料のお酒3種試飲ができる!』
お勧めポイントその2は何と言ってもお酒の無料試飲ができることです。
見学の所要時間は90分とされていますが、見学自体は実は45分くらいです。
それでは残りの時間はは3種類のお酒の飲み比べを楽しめるのです。
飲み比べられるお酒は次の3つです。
お酒を飲めない方もりんごジュースなどのソフトドリンクもありますので是非、お酒好きの方に付き合ってあげて下さい(笑)
ストレートやロックはキツイという方も、ソーダ割りでハイボールにしたり、水割りなど色々な飲み方を楽しめます。
飲み終わることにはいい感じにほろ酔いです!
アクセス
とりあえず、目指すはJR余市駅です。
蒸留所は余市駅のすぐ近くにあります。
小樽駅から行く場合をご紹介します。
目標のバス停と駅を記載いたしますので、旭川や札幌から行こうという方はバスならNAVITIME、電車ならジョルダンで調べてみましょう。
JR小樽駅 - (JR函館線) - JR余市駅 (約25分/360円)
・本数は1時間に1本程度
・乗り換えなし
・詳しくはジョルダンで検索
※ニッカウヰスキー工場の目の前に停車します。余市駅前の次のバス停です。
・詳しくはNAVITIMEで検索
ガイド付きツアー見学の予約
ガイドツアーの予約は余市蒸留所 公式サイトより予約します。
午前 | 午後 |
9:00〜 | 13:00〜 |
9:30〜 | 13:30〜 |
10:00~ | 14:00〜 |
10:30~ | 14:30〜 |
11:00~ | 15:00〜 |
11:30~ | 15:30~ |
12:00~ |
予約はインターネット(24時間)、または電話(休業日を除く 9:00〜17:00)で受け付けています。
予約のスタートは予約は毎月1日その月を含めて3ヶ月後までの予約ができる様になります。
つまり、3月1日には3月、4月、5月分が予約できる様になるということです。
予約の際のポイントと注意がありますので、ご覧下さい。
ポイント1:長期連休の際の予約はお早めに!
予約は毎月1日その月を含めて3ヶ月後までの予約ができる様になります。
私はGWに行きましたが、1ヶ月前に予約しようとしたら予約が埋まってしまいました。
なんとかキャンセルが出て予約できてラッキーでした。
5月のGWに行くなら3月1日に予約しておきましょう。
ただし、3日前には予約を締め切るので少なくともそこまでには予約をしましょう。
ポイント2:15:30〜の枠はやめた方が良い
見学は所要時間は約90分です。
余市蒸留所の営業時間は9:00〜17:00です。
15:30から見学をすると、見学後お土産を買ったりする時間がほとんどなくなってしまいます。
できるだけ早めの時間に来館することをお勧めします。
ポイント3:日付変更は不可(一度キャンセルして再度予約)
一度予約をすると日程の変更はできないので、予定が変わった時には一度キャンセルして再度予約し直しましょう。
見学内容の紹介
ガイドツアーの見学内容を少しご紹介いたします。
"製造工程"と、お土産や有料試飲などの"その他"に分けてご紹介致します。
なおここではご紹介致しませんが、
レストランもあり、その2階ではガイドツアー参加者はツアーの最後に先述した無料試飲が楽しめます!
無料試飲が楽しめます!(重要なので2回言っておきます)
それでは見学内容をご紹介致します。
製造工程
ウィスキーの製造工程は①〜⑤です。
これらの工程ごとに棟が別れておりそれぞれ説明とともに見学できます。
①乾燥棟
外観しか見学できませんでした。
乾燥により、ウイスキーにピート香(スモーキーな香り)をつけます。
一階でピート(草炭)を炊き、二階で大麦を燻しながら乾燥させ、大麦麦芽(モルト)を作ります。
建物の屋根は「パゴタ屋根」と呼ばれ、蒸溜所のシンボルにもなっています。
②粉砕・糖化棟
外観しか見学できませんでした。
大麦麦芽を粉砕し、糖化槽で約60℃の水を加え攪拌します。
すると、麦芽に含まれる酵素により、甘い麦汁に変化します。
これを糖化した液ということで糖化液と呼びます。
③発酵棟
発酵棟はガラスの向こうからタンクを見れるだけでした。
配管などがあり、唯一現代な工場な感じがありました。
発酵タンクに先ほどの糖化液と酵母を加えます。
酵母は糖化液の糖分をエサに発酵を勧めてくれます。
すると、72時間でアルコール度数7~8%のもろみ(醪)ができます。
ちなみにここまではビールを作るときとほとんど同じ工程です。
ここからできたもろみを地下のパイプで蒸溜工場のポットスチルへ送ります。
④蒸留棟
余市蒸留所の見学の一番の目玉になります。
蒸留装置のことを"ポットスチル"とよばれる蒸留装置で、燃料には石炭を使っています。
石炭により蒸留することを「石炭直火蒸溜」と呼び、現在では世界でも余市蒸留所でのみ行われている伝統的な方式だそうです。
私は、見学の時にちょうど石炭をくべる作業をしていたので釜の中で燃える石炭を見ることができました。
奥の小さな釜が創立当時に使用していた釜だそうです。
釜にかけられているしめ縄は、毎年正月に願掛けで締めているそうです。
ここではアルコール度数65%程度の無色透明の原酒が出来上がります。
⑤一号貯蔵庫
ウイスキーは樽に詰めて熟成させることで独特の香りがつき、樽から染み出した色がウイスキーに移ることで美しい琥珀色へと変化します。
見学できるのは創立時に建てられた第1号貯蔵庫です。
外観はただの小屋のようです。
空調もないし、それどころか床は土だし、壁は石だし、こんなところに貯蔵して樽を入れておくだけで大丈夫なの?と不思議に思ってしまします。
しかし、床は土のままで適度な湿度が保てるよう、外壁の石は夏でも冷気が保ているように設計されているそうです。
ウイスキーの原酒はここで10年、20年と熟成されるのですが、木目を通して呼吸することで20年経つ頃には50%ほどになってしまうそうです。
このことを"エンジェル シェア"(天使の分け前)と呼んでいるそうです。
「天使が飲んでしまった」って中々ロマンチックですよね(笑)
その他
ウイスキー博物館
ウイスキー博物館は「ウイスキー館」と「ニッカ館」の二つの建物がくっついています。
特におすすめなのが「ウイスキー館」の有料試飲コーナーです。
こちらでは、ここでしか飲めないレアなお酒も飲めます。
有料試飲はガイドツアーでは味わえないので、余裕がある方はツアー後に1杯だけでも寄って見てはいかがでしょうか?(私は時間がなくて寄れませんでした 🙁 )
他にも、「ニッカ館」では、竹鶴政孝とリタのことを知れる展示があります。また、この蒸留所で作られたウイスキーの第一号の歴史的なウイスキーも飾ってあります。
[開館時間] 9:15~16:45
(有料試飲コーナー・オーダーストップ16:30)
年末年始を除く毎日。
旧竹鶴邸
ツアーでは外観のみの紹介でした。こちらもお時間がありましたらツアー後に是非。
創業者竹鶴政孝が夫人リタとともに使用していた余市町の郊外山田町の住居を平成14年12月に工場内に移築、復元し、玄関ホールと庭園を一般公開しています。和洋折衷の造りとなっております。
[開館時間] 9:00~16:30
年末年始を除く毎日。
ディスティラリーショップ ノースランド(お土産)
[営業時間] 9:15~17:00
年末年始を除く毎日。
お土産やさんは是非とも寄ってほしい場所になります。
ここで勝手におすすめのお土産を3種類ご紹介いたします!
【個人的には外せない!蒸留所のパウンドケーキ!】
ビール工場に行っても絶対買うのですが、ここのパウンドケーキも素晴らしかった!
ほんのり香るお酒の香りがとても上品な味です。
ここに限らず、お酒の工場見学に行ったらパウンドケーキは是非食べて見てほしいです!
【お酒好きな方に!ここでしか手に限定ウイスキー!】
他では絶対に飲めないウイスキーです!
ウイスキーのあの独特な香りが苦手という方も多いと思います。
しかし、白桃とかバナナとかバニラの香りのウイスキーとか味わったことありますか?
ウイスキー好きな方も苦手な方も飲んで見たくなるのではないでしょうか?
以下は、それぞれうまく表現できないのでモルトヤマさんのブログから表現をお借りいたしました。
(私よりもプロの方が上手に表現できているはずなので)
宮城峡 フルーティ&リッチ
香り:バニラ、モルティ、バナナ、少しグラッシー、白桃、リンゴ
味:少しの粘性を伴うややしっかりした印象の甘みとチリペッパーのような刺激
名前の通り甘くフルーティな魅力があるのですが、アルコールのスパイシーな刺激が少々強めです。少量加水がオススメ。
宮城峡 モルティ&ソフト
香り:香り立ちは穏やかで、しっかりとモルティ、イースティ、ウッディさは弱い
味:優しいモルティな甘さがあるがライトでドライ、レモン、白桃、シンプルな飴
穏やかな味わいで、クセが少ないモルティなタイプで飲みやすいタイプですが、その反面、個性や飲みごたえ強いタイプではないので、しっかりとした飲みごたえや香味を求める方には、少し物足りなさを感じるかもしれません。
余市 ピーティ&ソルティ
香り:スモーキー、強めの樽、ややリッチ、乾いたピートと麦芽
味:スモーキー、灰、しっかりとした樽の甘さ、樹液、後から潮気。樽由来のニュアンスが強い
ピーティな余市のイメージに合致しやすく、樽の影響も強く、ハッキリとした特徴的な香味が掴みやすいので、分かりやすく、お土産で余市の一種類を選ぶなら、これが良いかもしれません。
余市 シェリー&スイート
香り:硫黄、ボーロ、シェリー、チョコ、焦げた薄味のジャム、弱いピート、ミント、バナナ
味:重い甘さで明らかにシェリー樽由来の味わい、硫黄、焦げたシリアル、切れ上がるアルコール感
シェリー樽原酒の影響をしっかりと受けたタイプではあり、好きな方も大勢いらっしゃると思いますが、少し硫黄や焦げのようなネガティヴな香味も感じられ、苦手に感じられる方もいるかもしれません。
余市 ウッディ&バニラ
香り:非常に強い樽のウッディさとバニラ、タンニン。生々しいウッディさが強烈過ぎて少々ケミカルにも感じる。
味:非常に強い樽の甘み、甘く樽の強いバーボンを思わせるような趣、焦げ、木材
かなり強烈な樽の影響が現れており、バーボンウイスキーを思わせるようなところもあり、モルトファンの中では飲み手を選びそうですが、バーボン好きの方には、比較的ウケそうな気がします。
最後に
北海道って広いので色々みて回るのって時間かかりますよね。
それでも余市は小樽から30分で行けます。
札幌から午前中移動して来て、午後から余市でウィスキーを嗜み、夜は小樽運河と海鮮丼を楽しむのはいかがでしょうか?
小樽は海鮮丼が美味しいですよ!ウニ、カニ、いくら!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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