梅雨 定義 決め方 考え方
こんな経験ありませんか?
「いつ梅雨入りかな?」と思っていたらいつの間にか既に梅雨入りしていた!

 

桜の開花などは、1週間も前からある程度わかっているのに梅雨って直前まで梅雨入りの発表がありませんよね?

 

それにはちゃんと理由があったのです。

 

今回は、梅雨の時期に気になる”梅雨入り”と”梅雨明け”の決め方についてご説明します!

 

【この記事の内容】
♦"梅雨入り"、"梅雨明け"の決め方
♦"梅雨入り"、"梅雨明け"を決めにくい理由

 

【この記事はこんな方におすすめ】
♦"梅雨入り"、"梅雨明け"の決め方を知りたい方

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言葉の定義

まずは日付の決め方の前に、用語の定義と使い方を確認しておきます。

語句 定義
梅雨入り 梅雨の期間に入ること。
梅雨明け 梅雨の期間が終わること。

 

このように定義はそのままの意味です。わざわざ覚えなくてもいいですね。

 

次に梅雨入りと梅雨明けの発表についてです。

 

語句 定義
梅雨入り(明け)の発表 数日から一週間程度の天候予想に基づき、地方予報中枢官署が気象情報として発表する。

情報文には予報的な要素を含んでいる。

「梅雨入り(明け)の宣言」は使用しない。


つまり、梅雨入りや梅雨明けは発表されてもきっちり確定しているわけではなく「梅雨入りしたと見られます」のように予報的な意味合いを持っているようです。また、予報的な要素を含むことから「宣言」はしていないようです。

 

ここまでを一度まとめると、

梅雨入りや梅雨明けは天気予報のために用語としてはしっかりと定義されている。
しかし、発表には予報的な意味合いを含めるためきっちりと「梅雨入りしました」「梅雨明けしました」のように宣言できない。
そのため、天気予報では「梅雨入りしたと思われます」のように予報が発表されます。

 

それでは、結局どういう基準で「梅雨明け」や「梅雨入り」の予報がされるのか解説していきます。

梅雨がなぜ生じるのかメカニズムが気になる方はこちらの記事もおすすめです!

日付の決定方法

梅雨入りは一義に決められるのか?

結論からお話しすると、"梅雨入り"や"梅雨明け"の決め方は一義に定められてはおりません。

 

先ほど「梅雨入り(明け)は宣言できない」と言ったように、梅雨入りや梅雨明けは「この日!」とカッツリと決めることはできません。

 

実際に、気象庁のHPでも梅雨入り、梅雨明けの日付は"ごろ"とついています。

関東甲信

入り 明け
2018年 6月 6日ごろ 6月29日ごろ
2017年 6月 7日ごろ 7月6日ごろ
2016年 6月 5日ごろ 7月 29日ごろ
2015年 6月 3日ごろ 7月10日ごろ

 

しかし、発表日を決めるための考え方はあります。
そこで、次に「どうのような考えで決めているか」をお話しします。

どのような考えで決められるのか

梅雨明けや梅雨入りがどのような考えで決められているか説明します。

 

梅雨には5日程度の移り変わり期間があります。
その移り変わり期間を見定めて「○日ごろに梅雨入りしたと見られます」という風に表現されます。

さらにイメージを具体化します。

梅雨入りの考え方
(1)晴れの日の後に、2日程度雨が続き(雨の降り始め)
(2)当日も雨が降っている(梅雨入りしたと見られる日)
(3)その後も2日程度雨が続くと予報される時

 

具体例を示します。
例)6/14に「梅雨入りしたと見られます」と発表される時
梅雨入り 決め方 考え方 定義

 

梅雨明けの考え方
(1)雨やくもりが続いた後に、
(2)当日、晴れており(梅雨明けしたと見られる日)
(3)梅雨前線が北上し、その後も2日程度晴れが続くと予報される時

具体例を示します。
例)7/10に「梅雨入りしたと見られます」と発表される時
梅雨明け 決め方 考え方 定義

 

 

また、後ほど実際に天気が確定された後に日付が修正される時もあります。

ここでは理想的な時を仮定してご紹介したので、次に実際に過去にどのような天気の変動があった時に梅雨明け、梅雨入りと発表されたのかをご紹介します。

過去の梅雨入り、明け実績

ここで関東甲信越の2015年〜2018年の4年間の"梅雨入り"と"梅雨明け"の実績を示します。

この4年間の梅雨入り、明けの日付は次のようになっております。

関東甲信

入り 明け
2018年 6月 6日ごろ 6月29日ごろ
2017年 6月 7日ごろ 7月6日ごろ
2016年 6月 5日ごろ 7月 29日ごろ
2015年 6月 3日ごろ 7月10日ごろ

 

それでは実際の天気の変動をご覧ください。

 

2018年は、梅雨入りはわかりやすいと思います。梅雨明け前には晴れ間のある日もありますが、梅雨前線の影響が残っており6/28に雨が降ったため、それが開けた6/29に梅雨明けが発表されているようです。

梅雨入り 梅雨明け 考え方 決め方 定義
2018年の梅雨入り、梅雨明けの実績

 

 

 

2017年は、梅雨入りの前後でも雨の降らない日がありました。ここでは、6/5と6/7,8に連日の雨があり、6/7には梅雨入りが発表されているようです。梅雨明けはわかりやすいです。

梅雨入り 梅雨明け 考え方 定義 決め方
2017年の梅雨入り、梅雨明けの実績

 

 

 

2016年は、雨が直接降っていませんがくもりが多かったです。しかし、このくもりも梅雨前線の影響を受けているため梅雨入り、明けの区切りの判断材料になっているようです。

梅雨入り 梅雨明け 決め方 定義 考え方
2016年の梅雨入り、梅雨明けの実績

 

 

 

2015年は、梅雨明け後も一時くもりが見えます。しかし、梅雨前線が北上し、雨が降らなくなったため7/10に梅雨明けとなっているようです。

梅雨入り 梅雨明け 考え方 決め方 定義
2015年の梅雨入り、梅雨明けの実績

 

このように
きっちりと晴れから雨に移り変わっている年もあれば、もやもやっと梅雨入り、梅雨明けしている年もあることがわかります。

 

まとめ

なぜ梅雨入り、梅雨明けがはっきりと決めにくいかというと次のような理由もあります。

 

梅雨の原因である梅雨前線は二つの高気圧、オホーツク気団と小笠原気団の衝突している境目のことです。

 

さらに、梅雨前線を挟んだ両側は高気圧で晴れており、梅雨前線による雨雲は100km程度の幅しかありません。(通常の雨雲は南北に1000km程度の幅を持ちます)

この二つの気団は勢力が同程度くらいのため、梅雨前線の位置はちょっとしたことで南北にずれてしまい、正確な天気の予報が難しいとされています。

このように予報が難しいため梅雨入り、梅雨明けの予報が外れてクレームが殺到したため梅雨入りや梅雨明けの宣言をしなくなりました。

 

雨の多い梅雨ですが上述したように晴れ間もあります。予定を立てにくい時期ですが是非、晴れ間には外出などで気分転換して見てください!

 

梅雨入りの考え方
(1)晴れの日の後に、2日程度雨が続き(雨の降り始め)
(2)当日も雨が降っている(梅雨入りしたと見られる日)
(3)その後も2日程度雨が続くと予報される時

 

梅雨明けの考え方
(1)雨やくもりが続いた後に、
(2)当日、晴れており(梅雨明けしたと見られる日)
(3)梅雨前線が北上し、その後も2日程度晴れが続くと予報される時

 

最後までお読みいただき有難うございました。
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