クマとサルを足して割ったような、かわいらしくも独特の見た目をしているコアラ。
テレビやイラストではよく見る機会も多いコアラですが、実はあまり知られていない苦労人な一面もあるのです。
今回はコアラの苦労人で、少し残念な生態に関して詳しく解説していきます。
コアラの意外と知られていないおもしろい一面を知れるので是非読んでみて下さい。
目次
コアラの基本情報(実はよく知らない?)
コアラの基本情報をまずは簡単にまとめます。
知っているようで知らないコアラの情報をまとめましたのでまずはざっと読んでみて下さい。
英名 | Koala |
学名 | Phascolarctos cinereus |
分類 | コアラ科コアラ属 |
種類 | 亜種が3種類存在 ・ニューサウスウェールズコアラ ・ビクトリアコアラ ・クイーンズランドコアラ |
生息地 | オーストラリア東部の森林地帯 |
体長 | 65cm~85cm |
体重 | 4.5kg~15kg |
尾長さ | 尾はほぼない |
食性 | 草食(主食:ユーカリ) |
個体数 | 約4万3,000頭 ※ CNN |
コアラはイメージがないかもしれませんが、メスはカンガルーと同様に育児用の袋を持っている有袋類です。また、科目はコアラ科コアラ目に分類され、コアラ科は「コアラ」のみで構成されている珍しい動物です。「オーストラリア」=「コアラ」のイメージも多いですが、実はコアラが生息するのは東部のみで、西部には野生のコアラは全く存在していません。
コアラ科には「コアラ」の1種類しかいません。しかし、地域によって毛の長さやサイズなどが異なる亜種が3種類います。亜種は地域ごとに分けられ、州の名前が付けられています。北側の比較的暖かい地域ほど体が小さく、体毛が短くなります。逆に、南側の比較的涼しい地域ほど体が大きく、体毛が長くなります。
<コアラの亜種>
・クイーンズランドコアラ
・ビクトリアコアラ
・ニューサウスウェールズコアラ
コアラの体格については意外と小柄です。コアラの体長は65cm~85cm、体重も4.5kg~15kgと中型犬程度。しかし、全身が厚い体毛に覆われているため、結構がっしりして見えます。しかし、体長・体重は生息地により違いがあります。南側の涼しい地域に行くほど体は大きくなり体毛も厚くなります。尻尾は極端に短いため外から見てもほぼ見えません。
コアラの体毛は顔面にももっさりと生えているため子クマの様にも見えますめ、フクログマやコモリグマとも呼ばれています。
食性は草食でその中でもユーカリの葉が主食です。
コアラは絶滅が危惧されている動物で、2019年時点でコアラの個体数は4万3,000頭程度といわれています。
またコアラには指紋があるのも特徴で、人間とサル以外で指紋があるのはコアラだけです。コアラは木の上で生活をほとんどするため、指紋ができたと言われています。
コアラはこのように少し珍しい動物です。次の章ではこんなコアラのもっと奇妙で少し残念な生態を解説していきます。
コアラの残念な生態
次に、コアラの残念な生態・エピソードを解説します。
ここまで読めばさらにコアラについて理解を深められます。
・木に抱き着くのは「気持ちいい」から
・毒性植物を食べさせられている
・離乳食はうんち
・1日の80%は寝てる
ここから詳しく解説していきます。
「コアラ」=「水を飲まない」
「コアラ(Koala)」とは、オーストラリアの先住民の言葉で「水を飲まない」という意味から名づけられています。
しかし、コアラは本当に水分を全く取らなくていいかというとそういう訳ではありません。コアラはユーカリの葉から主な水分を摂取しています。先住民からしたら水を飲んでいないように見えるためこのように名づけられたそうです。
しかし「水を飲まない」という意味の「コアラ」が水を飲む姿は結構かわいいです。
木に抱き着くのは気持ちいいから
近年、コアラが木に抱き着くのは「気持ちいいから」ということが分かりました。
「気持ちいい」というと、少し誤解を生む表現ですが「木が冷たいから」抱き着いているそうです。
コアラは水をあまり飲まないため、汗をかく汗腺もありません。通常の動物は「汗」を書くことで体温を調節するわけですが、コアラは汗をかけません。体毛も分厚く熱いはずですが、コアラがどのように体温の上昇を防いでいるのか長年疑問でした。
しかし研究の結果、コアラは温度が低い木の幹に抱き着くことで体温上昇に対応していることが判明しました。
木の温度でいうと、ユーカリよりもアカシアの木の方が温度が低い。この研究により食料のでもないアカシアの木になぜコアラが抱き着いているのかの理由も説明がついたということです。
コアラは毒性植物を食べさせられている
ユーカリには毒性があります。そのため、好んで食べる動物はあまりいません。
コアラは自然界でも弱い動物です。早く走れるわけでも、硬い表皮があるわけでもありません。生存競争でほかの動物と争ったらコアラはあっという間に絶滅します。そのため、コアラは毒があり他の動物が食べようともしない余り物であるユーカリの葉を食べているのです。
他の生物に追いやられて毒(ユーカリの葉)を食べていると考えると少し不憫にも見えますね・・・。
離乳食は排泄物
コアラの赤ちゃんはお乳からユーカリの葉へと離乳する時期に、母親の排泄物を食べる。
なぜかというと、母親の排泄物から、ユーカリの葉の解毒をするための微生物を取り込むためです。この排泄物を「バップ」といいます。バップを赤ちゃんコアラが体内に取り込むことで、解毒効果を持つ微生物が体内に定着させることができます。
このようにして、コアラは代々微生物を母親の排泄物から受け継ぎユーカリの葉を食べられるようになるのです。
ユーカリの葉を食べるにも洗礼が必要なのですね・・・
1日の80%は寝てる
コアラは一日のうち20時間程度は寝ています。割合にすると一日の80%です。
裏を返せば起きているのは4時間程度ということです。ほとんど寝てばかりですね。
なぜ、こんなにも睡眠が必要なのかというと、ユーカリの葉に原因があります。
ユーカリの葉には毒性があるため、解毒に多くのエネルギーを使います。
さらに、ユーカリの葉には消化に悪い油分・タンニン・食物繊維も多く含まれるため、消化吸収にエネルギーを要します。
このようにコアラは解毒や消化にエネルギーを使うため、睡眠で体力を温存する必要があるそうです。
一日中寝ていられるのは、うらやましくも感じますがコアラ本人からしたら長い睡眠も生き抜くためなのですね。
コアラを日本で見るには?
ここまでコアラの奇妙で残念な生態を解説してきました。
普段、テレビやイラストでよくみるコアラもこれからは少し違った目で見えるのではないでしょうか?
もしかしたら、「生でコアラを見てみたい!」と思った方もいるかもしれません。
そこで、コアラを日本で見る方法を2つお伝えします。
②オンライン旅行で会う!
①動物園へ行く(コアラのいる動物園は7か所のみ!)
日本でコアラを見る方法の一つは動物園へ行くことです。
当たり前の様ですが、日本でコアラのいる動物園はたった7か所。そのため、動物園に行けばどこでも会えるわけではないので注意が必要。
コアラのいる動物園7か所は以下の通りです。
2,埼玉 :埼玉県こども自然動物園(公式HP)
3,神奈川:横浜市立金沢動物園(公式HP)
4,愛知 :東山動植物園(公式HP)
5,兵庫 :神戸市立王子動物園(公式HP)
6,兵庫 :淡路ファームパークイングランドの丘(公式HP)
7,鹿児島:平川動物園(公式HP)
以下、日本でコアラが見れる動物園をマップにしました。
もし近くにコアラが見れる動物園があれば是非行ってみてはいかがでしょうか?
オンライン旅行で会う!
コアラのいる動物園は日本では多くありません。
かといってオーストラリアの現地に直接見に行くことも難しいというときはオンラインツアーがおすすめです。
オンライン体験ツアーならば、オーストラリア現地のコアラをリアルタイムで見ることができます。
オンライン体験ツアーは1時間~2時間程度で、価格は2,000円~2,800円程度です。
オンライン体験ツアーの場合は、コアラだけに時間が使われるわけではありません。しかし、ツアーの内容によっては、コアラに加えてオーストラリアの壮大な大自然や、ケアンズの街並みをセットで見れるためと旅行好きな方にはこちらがおすすめです。
興味がある方は、以下のリンク先の検索欄に「コアラ」と入力し検索してみて下さい。
fa-arrow-rightH.I.S.オンライン体験ツアー
最後までお読みいただきありがとうございました。
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<参考>
・icotto
・ikiformation
・Private Zoo Garden